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V01DSYSTEM ONLINELAT 35.64 · LON 139.74[ SYS.04 / ENTRY ]
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記事2026.08.19

AIは3Dモデリングを終わらせるのか。

AIはモデリングを終わらせるのか。

画像を1枚入れる。

少し待つ。

すると、3Dモデルが現れる。

回転させれば、ちゃんと後ろ側まで存在している。

数年前までなら、モデラーが何時間、何日とかけて作っていたものが、今ではAIによって数分で3Dになり始めています。

初めて3D生成AIを触ったとき、この光景に少し未来を感じた人も多いのではないでしょうか。

そして同時に、ひとつの疑問が浮かびます。

「このままAIが進化したら、モデリングという仕事はなくなるのか?」

画像生成AIがイラストやデザインの世界を揺らしたように、生成AIの波は3DCGの世界にも確実にやってきています。

V01Dでも、3D生成AIを実際の制作工程に取り入れ始めています。

だから今回は、少し先の未来まで想像してみたいと思います。

AIは3Dモデリングを終わらせるのか。

AIはモデリングを終わらせるのか。

それとも、3Dモデリングはこれからもっと面白くなるのでしょうか。

3Dモデルを作るのは大変だ。

3DCGに馴染みがない人からすると、3Dモデルは「形を作れば完成」と思われるかもしれません。

実際には、その裏側にはかなり目に見えない工数が多くあります。

・リファレンスを集める。

・原型を作る。

・細部を詰める。

・トポロジーを整理する。

・UVを展開する。

・テクスチャを作る。

・マテリアルを設定する。

・キャラクターならリグを組む。

そして、アニメーションさせても破綻しないように調整する。

映像で使うのであれば、「見た目が綺麗」だけでは足りません。

カメラに寄っても耐えられるのか。

動かしても3Dモデルが壊れないのか。

光を当てたときにどう見えるのか。

最終的に「使える3D」にするまでには、多くの技術と時間が必要です。

ところが今、その制作工程にAIが入り始めています。

「画像を3Dにして」が、本当にできるようになってきた。

現在の3D生成AIでは、テキストや画像から3Dモデルを生成できるようになっています。

V01Dでも、プロジェクトによって3D生成AIを制作工程に取り入れることがあります。

例えば、1枚のキャラクター画像をAIへ入力する。

AIが3Dモデルを生成する。

そのデータをBlenderへ持っていく。

人間が形状やメッシュ、テクスチャ、細かなディテールを修正する。

流れとしては、

AI

3D Generation

Blender

Human Polish

というイメージです。

ここで大きく変わるのは、「完成までの時間」だけではありません。

「とりあえず3Dにしてみよう」

ができるようになることです。

クライアントがリファレンスチェックとして、

A案を3Dにする。

B案も3Dにする。

C案も試してみる。

微妙だったら捨てる。

もう一度生成する。

これまで制作コストの問題で試せなかったアイデアを、次々と試せるようになる。

AIが変えようとしているのは、モデリングの速度だけではなく、

「試せるアイデアの数」

なのかもしれません。

生成ボタンを押せば完成……ではない。

実際にAIで生成した3DモデルをBlenderへ持っていくと、面白いことが起こります。

画面上ではかなり綺麗に見えていたのに、

「あれ?」

と違和感を感じることが多い。

細いパーツが潰れている。

左右で形が違う。

本来離れているパーツがくっついている。

背中側が不思議な形になっている。

メッシュが複雑になっている。

テクスチャがおかしい。

そしてキャラクターを動かしてみる。

腕を上げた瞬間、

「あ、壊れた。」

となることが大半です。

AIは「それっぽい3D」を作る能力を急速に高めています。

しかし、3Dモデルにはその先があります。

ゲームで使うのか。

広告映像で使うのか。

キャラクターとして動かすのか。

巨大LEDで映すのか。

ホログラムで表示するのか。

カメラをどこまで寄せるのか。

用途が変われば、必要な3Dモデルも変わります。

つまり、3D生成AIが進化しても、

「この3Dをどう使うのか?」

という問いは残ります。

AIで「作業」が減ったら、何をする?

例えば、これまで8時間かかっていたベースモデルの制作が、AIによって1時間になったとします。

7時間余ります。

では、その7時間で何をするのか。

もっと形を詰める。

もっと面白いアニメーションを試す。

ライティングを変えてみる。

カメラワークを何パターンも作る。

別のデザインも3Dにしてみる。

あるいは、最初のアイデアそのものを考え直す。

AIによって制作時間が短くなるということは、

単純に「早く帰れる」という話だけではありません。

同じ制作時間の中で、

もっとたくさん失敗できる。

もっとたくさん試せる。

もっとたくさん作れる。

これはクリエイターにとって、かなり大きな変化です。

「作れる人」から、「選べる人」へ。

これまで3DCGクリエイターにとって、

「3Dモデルを作れる」

ということ自体が大きな技術でした。

もちろん、その価値がなくなるわけではありません。

ただ、もしAIが数分で100個の3Dモデルを生成できるようになったら、別の能力が重要になります。

100個の中から、

「これだ」

と言えることです。

このシルエットがいい。

この形は美しい。

これはブランドに合わない。

このモデルはアニメーションさせにくい。

ここをもう少し細くした方がいい。

この質感は違う。

そもそも、このデザインは面白くない。

AIが大量にアウトプットできるようになるほど、

人間には「判断」が求められます。

作る能力だけではなく、

選ぶ。

捨てる。

直す。

方向を決める。

そうしたディレクションの価値が、これまで以上に大きくなっていくはずです。

モデリングは「作る」から「設計する」へ。

これからの3D制作では、人間がすべての頂点を最初から最後まで触る必要はなくなっていくかもしれません。

AIにベースを生成してもらう。

人間が確認する。

Blenderで修正する。

AIで別案を作る。

人間が選ぶ。

必要なところだけ作り直す。

アニメーションさせる。

UE5へ持っていく。

映像にする。

AI → Human → AI → Human。

そんな往復が、当たり前になる可能性があります。

そうなると「モデリング」という言葉自体の意味も変わっていきます。

ひとつのソフトの中ですべてを作るのではなく、

AI、Blender、Unreal Engine、VFX、そして人間の判断。

複数の技術を組み合わせながら、最終的な3D表現を成立させていく。

3Dモデラーは、

「3Dを作る人」から、

「3Dを設計する人」へ。

少しずつ役割が広がっていくのかもしれません。

それでも、「手で作れる」は強い。

AIがここまで進化すると、

「じゃあ、モデリングを勉強する必要はないのでは?」

と思うかもしれません。

V01Dでは、むしろ逆だと考えています。

AIが生成したモデルがおかしいとき、

どこがおかしいのか分からなければ直せません。

トポロジーを知らなければ、メッシュの問題を判断できない。

リギングを知らなければ、なぜキャラクターが綺麗に動かないのか分からない。

マテリアルを知らなければ、なぜ質感が安っぽく見えるのか分からない。

ライティングを知らなければ、モデルを魅力的に見せられない。

AIによって「手を動かす量」が減っても、

手を動かしてきた人が持っている知識まで消えるわけではありません。

むしろAIが大量の3Dを生成する時代だからこそ、

「これは良い3Dなのか?」

を判断できる人の価値は高くなっていくのではないでしょうか。

そして、その先の未来はもっと面白い。

今は、

画像 → 3Dモデル

というだけでも十分に未来を感じます。

でも、おそらくこれは入口です。

「このキャラクターを3Dにして」

から、

「このキャラクターを3Dにして、リグを組んで」

になる。

さらに、

「歩かせて」

になる。

その次は、

「この街に配置して、夜にして、雨を降らせて、カメラをキャラクターの周りに一周させて」

になるかもしれません。

3D生成。

リギング。

アニメーション。

シミュレーション。

ライティング。

カメラ。

レンダリング。

今は別々の工程として存在しているものが、少しずつつながっていく。

そしていつか、

「15秒の映像を作りたい」

というアイデアから、AIが3D空間そのものを組み上げる時代が来るかもしれません。

もしそうなったら、

3DCG制作は簡単になるのでしょうか。

おそらく、操作は簡単になります。

でも、

「何を作れば面白いのか?」

という問題は残ります。

むしろ、誰でも作れるようになればなるほど、その問いは難しくなるはずです。

AIは、モデリングを終わらせるのか。

一部は、終わるかもしれません。

単純なアセット制作。

ベースメッシュ。

仮モデル。

大量に必要になるバリエーション。

これまで人間が時間をかけていた工程の一部は、AIへ移っていくでしょう。

でも、それはモデリングの終わりなのでしょうか。

V01Dは、そうは考えていません。

画像生成AIが登場したことで、人間が画像を作らなくなったわけではありません。

むしろ、これまで画像を作れなかった人まで、ビジュアルを作り始めました。

3Dでも同じことが起こるかもしれません。

これまで3DCGを作れなかった人が、3Dを作る。

映像クリエイターが3Dを使う。

デザイナーが3Dを使う。

企画者がその場でアイデアを3Dにする。

そしてプロの3DCGクリエイターは、それらをさらに高いレベルへ持っていく。

そう考えると、

AIが終わらせるのは「モデリング」ではなく、

「3Dを作ることは難しい」という常識なのかもしれません。

モデリングが終わるのではない。

3Dを作れる人が、爆発的に増える。

だとしたら、3DCGの未来は少し楽しみです。

最後に問われるのは、

何のソフトを使えるかでも、

どれだけ速くモデリングできるかでもなく、

「その技術で、何を作りたいのか。」

なのかもしれません。

AI won't end 3D. It might just open the door.

V01Dは、AIと3DCGを対立する技術としてではなく、クリエイターが行き来できる新しい制作領域として捉えながら、これからの映像表現を探していきます。